2026東京都吹奏楽コンクール(大学の部)レポート─王者・東海大と復活の亜細亜大が代表に─オザワ部長

9月12日、府中の森芸術劇場で開催された東京都吹奏楽コンクール(都大会本選)では、高等学校の部、小学生の部に続いて大学の部も行われました。代表に選ばれたのは、「王者」と「古豪」。代表団体の声とともに大会の模様を振り返ります。


オザワ部長

取材・文:オザワ部長

世界でただひとりの吹奏楽作家。神奈川県立横須賀高等学校を経て、早稲田大学第一文学部文芸専修卒。在学中は芥川賞作家・三田誠広に師事。 主著に『吹部ノート 12分間の青春』(日本ビジネスプレス)、『空とラッパと小倉トースト』(Gakken)など。小学校合唱部を描いた『とびたて!みんなのドラゴン 難病ALSの先生と日明小合唱部の冒険』(岩崎書店)は2025年度の課題図書に選定。詳しくはこちら>>


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目次

甲乙つけがたい個性が際立つ演奏

吹奏楽コンクール東京都大会

17大学が集まる予選(東京都大学吹奏楽コンクール)を経て選ばれた8大学が出場した大学の部。高校の部以上にバンドごとの個性の違いを感じる演奏が披露されました。

金賞を受賞したのは東海大学吹奏楽研究会、亜細亜大学吹奏楽団、創価大学パイオニア吹奏楽団、明星大学学友会吹奏楽団。いずれも甲乙つけがたい演奏でした。

東海大学吹奏楽研究会

東海大学は3年連続で全国大会金賞を受賞中。課題曲IVも自由曲《いにしえの時から》(ヤン・ヴァン=デル=ロースト)も、すでに全国大会本番を思わせるような、完成度の高い演奏。王者の風格が漂う、堂々たる音楽がホールいっぱいに響いていました。

亜細亜大学吹奏楽団

亜細亜大学は、プロの指揮者・テューバ奏者でもある常任指揮者・大澤健一先生のもと、アルフレッド・リードの《「第4交響曲」より》を演奏。毎年のように独自の選曲が光るバンドですが、今年は楽章ごとの色合いや曲調の変化を丁寧に表現しており、演奏後は喝采を浴びていました。

創価大学パイオニア吹奏楽団

創価大学は指揮者が伊藤康英先生から柏木正信先生に替わりましたが、表情豊かなタクトに導かれながらカレル・フサ《「プラハ1968年のための音楽」より》を圧巻のサウンドで演奏。会場を大いに沸かせました。

明星大学学友会吹奏楽団

明星大学は昨年全国大会に初出場。自由曲《宇宙の音楽》(フィリップ・スパーク)は1音1音が丁寧に扱われており、豊かな倍音が響き渡るクオリティの高い演奏でした。終盤はトランペットの音が星々のきらめきのように感じられ、壮大な音楽の広がりに涙が出てしまいました。

審査の結果、代表に選ばれたのは東海大学(4年連続17回目)と亜細亜大学(27年ぶり11回目)でした。
それでは、代表2大学のコメントです。

東海大学吹奏楽研究会コメント

東海大学吹奏楽研究会
写真提供:東海大学吹奏楽研究会

主将・吉住珠希さん
「まだまだ課題が残るところはありますが、自分自身もみんなも予選より成長できたところがあるなと感じることができた演奏でした。先生方からご指導をいただいて、力を発揮できた成果がこの結果につながったのかなと思います。支えてくださった方々への感謝も忘れずに、次に向かってがんばっていきたいです。全国大会は今日と同じ府中の森芸術劇場なので、慣れている分、甘さが出ないように日ごろの練習から集中して、次に次にとつなげていけるようにがんばりたいと思います」

亜細亜大学吹奏楽団コメント

亜細亜大学吹奏楽団
大澤健一先生|撮影:オザワ部長

常任指揮者・大澤健一先生
「今日の本番は、どこの大学も立派な演奏で、大学生って素敵ですね。予選から今日までの間にレベルがどんどん上がっていくのを実感できたコンクールでした。その中で亜細亜大の団員たちも自分たちなりにがんばっていたと思います。僕としては、今日の演奏は満点。演奏が終わったあとに『ブラボー!』と言ってあげました。ここ数年、団員たちはメキメキと力をつけてきて、そろそろいいチャンスが来そうかなとは思っていました。振り返ると、選曲には非常に苦労しましたが、彼らにいちばん合う曲を名曲の中から選びました。27年ぶりの全国大会になりますが、演奏会みたいにやりたいと思っています。ただ音やリズムを合わせるのではなく、亜細亜大にしか出せない音楽、躍動感を伝えたいと思います」

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