インディアナポリス国際ヴァイオリン 中野りなが第6位入賞

インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール 中野りな 第6位入賞
Image source: International Violin Competition of Indianapolis

第12回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール(International Violin Competition of Indianapolis)で、日本の中野りな(Lina Nakano)が第6位に入賞した。特別賞の「本選の協奏曲の最優秀演奏賞」も受けた。日本人の入賞は3大会連続となる。

順位は、本選最終日の演奏がすべて終わった後に発表された。日本時間では2026年10月4日(日)昼ごろ(現地時間10月3日(土)夜)。本選の6名は全員が入賞者で、金メダルから第6位までの順位が決まった。

入賞者6名と賞金

  • 金メダル(75,000ドル):カリサ・チウ(Karisa Chiu、27歳・米国)
  • 銀メダル(30,000ドル):エリー・チョイ(Elli Choi、25歳・米国)
  • 銅メダル(15,000ドル):チャン・アオジェ(Aozhe Zhang、18歳・中国)
  • 第4位(10,000ドル):チャン・シュンユエ(Xunyue Zhang、22歳・中国)
  • 第5位(8,000ドル):イェソン・ソフィー・リー(Yesong Sophie Lee、22歳・米国)
  • 第6位(6,000ドル):中野りな(21歳・日本)

金メダルのカリサ・チウは、本選でチャイコフスキーの協奏曲を弾いた。金メダルには賞金のほか、カーネギーホールでのリサイタル・デビューや録音契約などが贈られる。

上位3名には、4年間にわたる演奏活動の運営支援と、国際的な演奏の機会も用意されている。

入賞者6名には、主催者が所蔵する楽器を次回2030年の大会まで使う機会も与えられる。対象には1683年製ストラディヴァリウス「ex-ギンゴールド」も含まれる。

審査は審査委員長のハイメ・ラレード(Jaime Laredo)ら9名が担当。日本からは堀米ゆず子が加わった。全入賞者は公式サイトの結果発表ページに掲載されている。

特別賞は本選の協奏曲の最優秀演奏賞

中野りなは、特別賞のうち「本選の協奏曲の最優秀演奏賞」(5,000ドル)を受けた。本選で弾いたのは、あとで紹介するバルトークの協奏曲第2番。

金メダルのカリサ・チウは、クラシカル協奏曲の最優秀演奏賞など6つの特別賞を受けた。

予選から本選までの演奏

9月17日(木)に開幕した大会には38名が出場し、予選と準決勝を経て6名が本選に残った。開幕前に紹介した日本勢4名のうち、本選まで進んだのは中野りなだけ。

クラシカル・ファイナルは日本時間10月1日(木)9時(現地時間9月30日(水)20時)。中野りなは、指揮者を置かないイースト・コースト・チェンバー・オーケストラと共演した。

曲はモーツァルトの協奏曲第5番 K.219。カデンツァにはギドン・クレーメル(Gidon Kremer)作のものを用いた。

本選は日本時間10月3日(土)9時(現地時間10月2日(金)20時)。インディアナポリス交響楽団と、バルトークの協奏曲第2番を演奏した。指揮はレナード・スラットキン(Leonard Slatkin)。

終演後はカーテンコールに2度応え、客席の多くが立ち上がって拍手を送った。モーツァルトの第5番とバルトークの第2番は、2022年に優勝した仙台国際音楽コンクールでも弾いた2曲。

6名の曲目と出番は、本選進出が決まった時点の記事で紹介している。予選以降の演奏の録画は、公式サイトの録画ページで公開されている。

中野りなの経歴

中野りなは2004年東京都生まれ。2021年、第90回日本音楽コンクールのバイオリン部門で第1位。2022年には第8回仙台国際音楽コンクールで、史上最年少の17歳で第1位となり、聴衆賞も受けた。

現在はジュリアード音楽院で川﨑雅夫に師事する。使用楽器は一般財団法人ITOHから貸与された1702年製ストラディヴァリウス「ライアル」。最新の活動情報は本人のInstagram(@linanakanoviolin)で発信されている。

日本人の入賞は通算6人目

前回までの2大会では、2018年に外村理紗が銀メダル、2022年に吉田南が銅メダルを獲得した。1982年の第1回から数えると、中野りなは日本人6人目の入賞者となる。

第1回では長沼由里子が同じ第6位に入った。日本人の金メダルは、1986年の竹澤恭子のみ。

今後の予定

中野りなは、ナウムバーグ国際ヴァイオリンコンクール(Naumburg International Violin Competition)の出場者にも名を連ねている。大会はニューヨークで10月27日(火)に始まり、本選は11月1日(日)。

国内では、2027年1月8日(金)19時からTOPPANホールの「ニューイヤーコンサート2027」に出演する。

2027年3月6日(土)14時からは、調布市グリーンホールの「都響・調布シリーズ」に出演。広上淳一指揮の東京都交響楽団と、モーツァルトの作品だけを並べた演奏会で共演する。

2027年3月14日(日)14時からは、アクトシティ浜松 音楽工房ホールの「アクト・ニューアーティスト・シリーズ」に登場する。ピアノは津田裕也。