インディアナポリス国際ヴァイオリン 中野りなが本選進出

第12回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール 本選進出者発表
Image source: International Violin Competition of Indianapolis

第12回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール(International Violin Competition of Indianapolis)で、日本の中野りな(Lina Nakano)が本選に進む6名に選ばれた。6名はそのまま入賞者となるため、日本人の入賞が確定した。日本時間2026年10月1日(木)から最後の2つの舞台に臨む。

6名の発表は日本時間9月29日(火)昼(現地時間9月28日(月)夜)。準決勝は現地で9月25日(金)から4日間続き、16名がそれぞれリサイタルを弾いた。課題として主催者の依頼で作られた新曲、ジェシー・モンゴメリー(Jessie Montgomery)の《ラプソディ第3番》は全員が演奏している。

準決勝に進んだ日本人は、中野りなと渡辺紗蘭(Sara Watanabe)の2名。6月のモントリオール国際音楽コンクールで第2位に入った渡辺紗蘭は、本選に進めなかった。

青山暖(Non Aoyama)と、公式が国籍を「米国/日本」の両方としている本田莉愛(Ria Honda)は予選で敗退。経歴は、開幕前の日本勢4名の紹介記事にまとめている。

本選の6名は米国3名・中国2名・日本1名

  • カリサ・チウ(Karisa Chiu、27歳・米国):2021年イサン・ユン国際コンクール優勝
  • エリー・チョイ(Elli Choi、25歳・米国):カーネギーホール、ベルリン・フィルハーモニーなどで演奏
  • イェソン・ソフィー・リー(Yesong Sophie Lee、22歳・米国):2016年メニューイン国際コンクール ジュニア部門第1位
  • 中野りな(21歳・日本):2022年仙台国際音楽コンクール優勝
  • チャン・アオジェ(Aozhe Zhang、18歳・中国):17歳で第58回パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール第1位
  • チャン・シュンユエ(Xunyue Zhang、22歳・中国):2026年モーツァルト国際コンクール(ザルツブルク)ヴァイオリン部門第1位

6名は全員、古典派の協奏曲を弾くクラシカル・ファイナルと、インディアナポリス交響楽団と共演する本選の両方に出る。今回のクラシカル・ファイナルは、6名そろってモーツァルトの協奏曲を選んだ。

中野りなの経歴

中野りなは2004年東京都生まれ。2022年の第8回仙台国際音楽コンクールを、史上最年少の17歳で制した。現在はジュリアード音楽院に学費全額を支給する奨学金制度(Kovner Fellowship)の奨学生として在籍し、川﨑雅夫に師事する。

使用楽器は一般財団法人ITOHから貸し出された1702年製ストラディヴァリウス「ライアル」。最新の活動情報は本人のInstagram(@linanakanoviolin)で発信されている。

国内では2027年1月8日(金)、TOPPANホールの「ニューイヤーコンサート2027」への出演が予定されている。

出番は日本時間10月1日(木)と3日(土)の朝9時

中野りなは、クラシカル・ファイナルと本選のいずれも初日の組に入った。

クラシカル・ファイナルは日本時間10月1日(木)9時(現地時間9月30日(水)20時)開演。会場はバトラー大学のシュロット・センター(Schrott Center for the Arts)。指揮者を置かないイースト・コースト・チェンバー・オーケストラを独奏者自らがまとめ役となって、モーツァルトの協奏曲第5番 K.219を弾く。

協奏曲の後にはクライスラーの小品が続き、中野りなが弾くのは《ウィーン奇想曲》。室内オーケストラ用の編曲は、1994年の本コンクール入賞者で故人のヤーッコ・クーシスト(Jaakko Kuusisto)によるもの。

本選は日本時間10月3日(土)9時(現地時間10月2日(金)20時)開演。会場はヒルバート・サークル・シアター(Hilbert Circle Theatre)。インディアナポリス交響楽団、指揮のレナード・スラットキン(Leonard Slatkin)と、バルトークの協奏曲第2番を弾く。予選からの全曲目は、公式サイトの曲目表で公開されている。

同じ2夜には、イェソン・ソフィー・リーとエリー・チョイも出演する。リーの曲目はクラシカル・ファイナル、本選とも中野りなと同じ。チョイはモーツァルトの第3番 K.216と《ウィーン奇想曲》、本選でメンデルスゾーンの協奏曲を弾く。3名の演奏順は、公式サイトでははっきり示されていない。

残る3名は2日目の組。クラシカル・ファイナルは日本時間10月2日(金)9時(現地時間10月1日(木)20時)、本選は日本時間10月4日(日)9時(現地時間10月3日(土)20時)。

チャン・アオジェはモーツァルト第3番と《中国の太鼓》、本選でシベリウス。チャン・シュンユエは第4番 K.218と《ウィーン奇想曲》、本選でブラームス。カリサ・チウは第4番と《ジプシーの女》、本選でチャイコフスキーの協奏曲に挑む。

順位発表は日本時間10月4日(日)昼ごろの見込み

順位は、最終日の本選の演奏がすべて終わった後に発表される。現地時間10月3日(土)夜の終演後のため、日本時間では10月4日(日)の昼ごろになる見込み。正確な発表時刻は公式に示されていない。授賞式は日本時間10月5日(月)5時(現地時間10月4日(日)16時)。

賞金は金メダル75,000ドル、銀メダル30,000ドル、銅メダル15,000ドル。第4位から第6位は10,000ドル・8,000ドル・6,000ドル。金メダルの受賞者には、カーネギーホールでの初めての独奏会とCD録音契約も用意されている。

日本人の入賞は、2018年の外村理紗(銀メダル)、2022年の吉田南(銅メダル)に続くもの。これまでの日本人の優勝は、1986年の竹澤恭子だけとなっている。

視聴方法(無料)

クラシカル・ファイナルと本選は、公式サイトの生配信ページで無料で視聴できる。予選と準決勝の演奏も、録画で公開されている。