第13回浜松国際ピアノコンクール実行委員会は2026年7月3日、浜松市役所で第3回会合を開き、2027年11月7日(日)から11月29日(月)までアクトシティ浜松で開催される第13回大会の概要を発表した。あわせて大会のキービジュアルも公表された。前回までとの最大の相違点は第3次予選の演奏形式にある。
第8回(2015年)から第12回(2024年)までは、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの弦楽奏者との室内楽による協演が第3次予選の課題として続いてきた。第13回はこれをヴァイオリニストとのデュオ演奏に一本化する。出場者はベートーヴェンまたはブラームスのヴァイオリン・ソナタから1曲を演奏したうえで、自由選曲によるソロリサイタルを行い、合計70分以内にまとめる構成となる。
ピアノとヴァイオリンという編成に絞ることで、聴衆にとってはピアニストの音づくりや表現の輪郭がより明瞭に伝わる予選会になる。ソナタと独奏リサイタルを1つのステージで聴かせる構成のため、作品理解と持続力の両面が問われる。
第2次予選には土田英介(Eisuke Tsuchida)に委嘱した新作が課される。コンクール前の公開演奏は禁止されており、第2次予選の最初の演奏が世界初演となる。本選では東京交響楽団を大友直人(Naoto Otomo)が指揮し、指定作曲家のピアノ協奏曲1曲をオーケストラと共演する構成。
審査委員長は前回大会の小川典子から児玉桃(Momo Kodama)へと交代する。児玉は大阪府生まれ、パリ国立高等音楽院でマレイ・ペライア、アンドラーシュ・シフ、タチアナ・ニコラエワに師事し、1991年ミュンヘン国際コンクールで最年少最高位を獲得。現在はドイツ・カールスルーエ音楽大学教授を務め、エリザベート王妃国際音楽コンクールおよび2026年10月の第19回ショパン国際ピアノコンクールでも審査員に名を連ねる。歴代審査委員長は初代・安川加壽子から小林仁、中村紘子、海老彰子、小川典子と続き、児玉で6代目。最新の活動は本人のカールスルーエ音楽大学プロフィールページで発信されている。
審査委員は海老彰子、上原彩子(Ayako Uehara)ら国内2名に加え、ロドルフ・ブルノー=ブルミエ(フランス)、ティル・フェルナー(オーストリア)、ラルフ・ゴトーニ(フィンランド・ドイツ)、ミヒャエル・ヘフリガー(スイス)、ハエ=スン・パイク(韓国)、アラベラ・パレ(ドイツ・イギリス)、エヴァ・ポブウォツカ(ポーランド)、シャオハン・ワン(中国)の9名。
1991年に浜松市制80周年を記念して創設された同コンクールは世界国際音楽コンクール連盟(WFIMC)加盟の国際大会で、以後3年ごとに開催されてきた。前回第12回(2024年)は鈴木愛美が日本人史上初かつ女性史上初の優勝を果たしている。実施要項の全体(出場資格・申込期間・賞金・課題曲)は公式サイトおよび開催スケジュールで確認できる。




