日本人ヴァイオリニストの戸倉凛(Lin Tokura)が、国際コンクール「コンチェルティーノ・プラハ(Concertino Praga)」2026年大会の弦楽器・鍵盤楽器部門で優勝し、聴衆賞もあわせて受賞した。18歳未満の若い音楽家を対象とする同コンクールは1966年創設で、今年で第60回を迎えた。
弦楽器・鍵盤楽器部門の決勝は2026年9月18日(金)、プラハのルドルフィヌムにあるドヴォルザーク・ホールで開かれた。戸倉はマレク・シェディヴィー(Marek Šedivý)指揮のプラハ放送交響楽団と共演し、シベリウスの「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47」を演奏。
20〜21世紀の作品の最も優れた演奏に贈られるヴィクトル・カラビス&ズザナ・ルージチコヴァー基金賞(Viktor Kalabis & Zuzana Růžičková Foundation)も戸倉が受賞。1位・聴衆賞とあわせ、3つの賞を手にした。
同部門の2位はニュージーランドのピアニスト、シューヤオ・バイ(Xuyao Bai)。3位にはチェコのチェリスト、トビアーシュ・バルコフスキー(Tobiáš Balkovský)が入った。
「優勝できてとてもうれしく、驚いている。今日の演奏は楽しめたし、それほど緊張せずに音楽に集中できた」。戸倉はこう喜びを語り、準備期間を通じて支えてくれた先生と母への感謝も口にした。
同コンクールはチェコ放送などが共催する。副題は「若い音楽家のためのアントニン・ドヴォルザーク国際ラジオコンクール(Antonín Dvořák International Radio Competition for Young Musicians)」。今年は弦楽器・鍵盤楽器部門と管楽器部門の2部門で争われた。1位には5,000ユーロの奨学金に加え、チェコ放送のスタジオで録音する機会などが贈られる。
管楽器部門は前日の2026年9月17日(木)に決勝を行い、アルメニアのフルート奏者エレン・ヴィラビャン(Elen Virabyan)が1位と聴衆賞を獲得。ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲をフルート編曲版で演奏した。
戸倉は2011年に日本で生まれ、アメリカで育った。現在はイギリスのユーディ・メニューイン・スクール(Yehudi Menuhin School)でロビン・ウィルソン(Robin Wilson)に師事している。
これまでに、年齢別に部門を分ける第65回コチアン国際ヴァイオリンコンクール(Kocian Violin Competition、チェコ)の第2カテゴリーで1位を獲得。2025年には第6回ヤング・ルートヴィヒ・コンクール(Young Ludwig、ベルリン)の18歳以下の部で最高賞を受けた。
2026年度にはローム ミュージック ファンデーションの奨学生に選ばれ、最年少の受給者となった。最新の活動情報は本人のInstagram(@lin.tokura)で発信されている。
決勝後は入賞者・ファイナリストによる南ボヘミア地方での巡回公演が組まれ、最終公演は2026年9月25日(金)に行われる。全部門の結果は公式サイトで確認できる。




