第26回ショパン国際ピアノコンクールin ASIA【コンツェルトAB部門】金賞、コンツェルト賞 山路優美さんにインタビュー!

山路優美さまインタビューアイキャッチ

2025年1月13日(祝・月)昭和音楽大学ラ・サーラ・スカラにて行われた「第26回ショパン国際ピアノコンクールin ASIA」コンツェルトAB部門において金賞・コンツェルト賞を受賞された山路さん。
今回は同コンクールや音楽コンクールに挑戦される方へ向け、お話を伺いました。


取材・文|編集部

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プロフィール

山路優美 

東京都町田市在住 / 2013年生まれ、小学5年生


3歳半から母の手ほどきでピアノを始める。
5歳の時に添田音楽教室に入会。

趣味・特技
読書、トランプ、大食い(食べることが好き)

現在、ピアノを添田哲平氏、ソルフェージュを村松佳美氏に師事。

受賞歴
第21回〜26回ショパン国際ピアノコンクールinASIAアジア大会 ソロ部門 金賞、銀賞、銅賞。
コンツェルト部門3年連続の金賞、ショパン協会賞・コンツェルト賞を受賞。
第45回〜48回ピティナピアノコンペティション全国大会にて、金賞、銀賞、銅賞、ベスト賞。
第17回セシリア国際音楽コンクール第1位、大阪国際音楽賞を受賞。
第7回ダヌビアタレンツ国際音楽コンクール【ハンガリー】第1位。
7歳の時にサントリホールにて東京交響楽団と共演。

ショパン国際ピアノコンクールin ASIAを終えて

ーーコンクール、お疲れさまでした。コンクールを終えて今現在のお気持ちをお聞かせください。

山路
金賞そしてコンツェルト賞も受賞することが出来て本当に嬉しいです!

コンツェルトAB部門は二階級飛び級でのチャレンジだったのですが、コンツェルト部門・3年連続での金賞を目指していたので、目標が達成できてほっとしています。

年末年始も休まずご指導してくださった先生方や家族のサポートに感謝しています。

ーー練習をするにあたって、どのようなことに気を付けましたか?
  コンツェルト部門での参加は通常のピアノ練習と異なる部分はありますか?

山路
普段の練習やレッスンでは二台ピアノで練習しているのですが、本番は弦楽器と合わせるので、弦楽器の音色・音の鳴り方をイメージしながら練習しています。

またコンツェルトAB部門からは課題曲が全楽章になるので、各楽章ごとの雰囲気・調性・テンポの違いを意識して、自分が弾きたい音楽のイメージが弦楽四重奏のメンバにストレートに伝わるような演奏をしようと思って練習しました。

ーーコンクール準備期間にこころがけたことは何かありますか?

山路
例年ショパン国際ピアノコンクールinASIAではソロ部門とコンツェルト部門の二部門を受けているのですが、準備期間中の9月~1月頃にショパンコンクール以外にも3つのコンクールにチャレンジしていたので、他のコンクールの予選・本選、マスタークラス、入賞者コンサートなどある中、学校行事でのピアノ伴奏や他の習い事の発表会、英検の勉強などもあり、毎日忙しかったです。

練習時間を確保するために早起きして学校に行く前に最低1時間はピアノを練習するようにしていました。

ーーなぜこのコンクールに挑戦しようと思われましたか?

山路
ショパン国際ピアノコンクールinASIAには幼稚園の年中の頃から毎年挑戦しています。

年長の時から添田みつえ先生・添田哲平先生のご指導を受けることになり、みつえ先生の勧めで飛び級で小学1・2年生部門にチャレンジし、アジア大会で金賞を受賞することが出来ました。その年はまだコロナ前で、壇上での表彰があり、審査委員長の菊地麗子先生から賞状を戴き、イエジ・ロマニウク氏からは金メダルを首にかけて戴いたことを覚えています。

コンツェルト部門には小学校3年生の時から挑戦しています。きっかけは小学2年生の時にサントリーホールで東京交響楽団と共演させていただく機会があり、指揮者の下野達也さん、ピアニストの小山実稚恵さん、東京交響楽団の皆様と一緒に大ホールで演奏した時の感動、夢のような体験が忘れられず、「ピアニストになって、いつかまたオーケストラと一緒にピアノ協奏曲を演奏したい!」と強く思うようになりました。

小学生から受けられるコンツェルト部門があるコンクールはなかなか無いので、このコンクールは私にとっては特別な学びと経験の場です。

ーー本番を迎えた当日のお気持ちをお聞かせください。

山路
全国大会の時は母が2台ピアノで伴奏をしてくれたのですが、普段厳しい母が私以上に緊張している姿が面白かったです。

アジア大会はポーランドから来日されているポーランド・エヴォリューション弦楽四重奏団の皆様と共演できることがとても嬉しくて前日のリハーサルからずっとワクワクしていました。前年も共演していたので私のことを覚えいて下さったようで、リハーサルの時から皆さん笑顔で温かい雰囲気の中合わせることが出来ました。

アジア大会は私が最終演奏者だったので、朝から数十人ものコンテスタントと合わせている楽団員の方は疲労もピークだった思うのですが、最初の前奏から最高の演奏で三楽章の最後まで集中力が切れることなく、あっという間の夢のように楽しい12分間でした!!

演奏後にチェロ奏者のダヌータ・ソビック=ブトック氏が私の肩を叩いて耳元で「congratulation!」と言葉をかけてくださり、忘れられない1日になりました。

ーーショパン国際ピアノコンクールinASIAに挑戦する方へのメッセージをお願いします。

山路
ぜひ、ソロ部門とコンツェルト部門の両部門の挑戦をお勧めしたいです!楽しさが倍増します!

普段からソロの曲だけでなく、協奏曲や室内楽、連弾、伴奏、2台ピアノなどアンサンブルを練習する機会があると、日々のピアノ練習も楽しくなると思います

ーーー今後の目標などをお聞かせください。

山路
ワルシャワで開催されているショパンコンクールに出場してワルシャワのホールでオーケストラとショパンのコンツェルトを弾きたいです。ピアニストになって自分の演奏を沢山の人に届けたいです。

音楽を純粋に愛し楽しむ気持ちを胸に、多忙なスケジュールを乗り越え、夢を追い続ける努力と熱意をお持ちの山路さん。人とのつながりや全ての経験に対し感謝の気持ちで捉え、前向きな姿勢でいる大切さも改めて感じました。

コンツェルトについても貴重なお話をお聞き出来て嬉しく思います。お忙しいところ、ありがとうございました。今後の益々のご活躍をお祈り申し上げます。

山路優美information

●2025年2月22日(土) 『第26回ショパン国際ピアノコンクールinASIAガラ・コンサート』会場:東邦音楽大学文教キャンパス 50周年記念館ホール

●2025年3月16日(日)『第19回ピティナ町田支部入賞者コンサート』 会場:スガナミ楽器町田 Arts Salon

●2025年3月23日(日)『第19回ピティナ町田支部入賞者コンサート』 会場:昭和音楽大学 ユリホール

PTNA町田支部公式サイト

第26回ショパン国際ピアノコンクールinASIAの概要については下記をご覧ください。

第26回ショパン国際ピアノコンクールinASIAの結果については下記をご覧ください。