2025年12月8日(月)、東京都清瀬市の清瀬けやきホールで「第5回国際声楽コンクール東京」の声楽高校3年/卒業生部門と声楽愛好者上級部門の本選が開催された。両部門は6月から始まった地区大会と9月から11月の准本選を経て勝ち上がった出場者が最終審査に臨み、高校3年/卒業生部門で37名、愛好者上級部門で27名が入賞を果たした。
東西日本・韓国准本選を突破した精鋭が競演
本選には東日本准本選(9月25日~11月8日、東京・埼玉で計9日間)、西日本准本選(10月3日~19日、兵庫・大阪で計7日間)、韓国准本選(9月13日~14日、ソウル)を通過した出場者が集まった。
・高校3年/卒業生部門:東日本准本選通過者が27名、西日本准本選通過者が10名。
・愛好者上級部門:東日本通過者が17名、西日本通過者が10名。
会場には受験者の家族や指導者らが詰めかけ、終日にわたる審査を見守った。
声楽高校3年/卒業生部門
|
賞 |
受賞者名 |
居住地 |
声種 |
|
第1位 |
向 優華 |
佐賀県 |
Mezzo-soprano |
|
第2位 |
髙松 照 |
千葉県 |
Bass |
|
第3位 |
坂田 來蘭々 |
茨城県 |
Soprano |
|
第5位 |
藁谷 友希 |
神奈川県 |
Baritone |
|
奨励賞 |
中村 頼人 |
茨城県 |
Baritone |
|
大森 達将 |
埼玉県 |
Baritone |
|
|
Min Hyeyun |
韓国 |
Soprano |
声楽愛好者上級部門
|
賞 |
受賞者名 |
居住地 |
声種 |
|
第2位 |
岩崎 秀雄 |
東京都 |
Baritone |
|
第3位 |
森 一敏 |
石川県 |
Baritone |
|
第4位 |
清水 進 |
東京都 |
Bass |
|
第5位 |
天羽 和香子 |
広島県 |
Mezzo-soprano |
|
奨励賞 |
白石 のり子 |
熊本県 |
Soprano |
|
池田 由紀子 |
茨城県 |
Soprano |
|
|
持田 知英 |
東京都 |
Soprano |
※詳細な部門別結果および審査員情報については、第5回国際声楽コンクール東京の公式サイト審査結果ページで公開されている。
大会のハイライト
<高校3年/卒業生部門の傾向>
選曲:イタリア語作品の選曲が37名中36名と圧倒的多数を占め、モーツァルトのオペラアリアが最も多く演奏された。
声種:ソプラノが21名、バリトン8名、メゾソプラノ4名、テノール3名、バス1名という構成であった。
出身地:受賞者の出身地は関東が最多で22名、西日本が10名、東北・北海道が3名、中部1名、韓国が1名という内訳となった。
<愛好者上級部門の傾向>
選曲:イタリア語作品が20名、ドイツ語作品4名、フランス語作品2名、英語作品1名で、モーツァルトとプッチーニの作品が多く選ばれた。
声種・地域:声種別ではソプラノが16名、バリトン4名、メゾソプラノ4名、テノール2名、バス1名。地域別では東日本17名、西日本10名であった。
審査:21歳以上を対象とする愛好者上級部門では、1位は該当者なしという厳格な審査結果となった。このことは、本選出場者の実力が拮抗した部門であったことを示している。
第5回国際声楽コンクール東京は11月13日(木)から本選が開始され、12月8日(月)で全部門の審査が終了。全18部門(声楽専攻8部門、ミュージカル4部門、愛好者5部門、重唱・アンサンブル1部門)で実施され、6月の地区大会から約半年にわたる選考が行われた。
入賞者の演奏動画は、本選終了後に公式YouTubeチャンネル「国際声楽コンクール東京・プリマヴェーラ声楽コンコルソ」で順次無料公開される予定だ。



