第12回大阪国際室内楽コンクール&フェスタ(主催:公益財団法人 日本室内楽振興財団)が、2026年5月9日(土)〜5月24日(日)に大阪・住友生命いずみホールを中心に開催される。世界25カ国・地域から135団体が応募し、映像予備審査を通過した32団体が本審査に挑む。
歴代優勝者が審査委員に――コンクール部門の見どころ
コンクールは第1部門(弦楽四重奏)と第2部門(ピアノ三重奏/ピアノ四重奏)の2部門構成で、各部門8団体が出場する。
今回の大きな特徴は、過去の優勝団体メンバーを審査に迎えた点。審査委員長には第2回大会優勝団体・ヘンシェル・クァルテット(Henschel Quartet)のヴィオラ奏者、モニカ・ヘンシェル(Monika Henschel)が就任。さらに第3回大会優勝のベルチャ・クァルテット元メンバー、アリステル・テイトゥ(チェロ)も審査委員を務める。かつてこの舞台で頂点に立った演奏家が、次世代の挑戦者を評価する構図だ。
第1部門の注目は、国内から出場するカルテット風雅と、東京音楽大学在学中に結成しオーストリアで研鑽を積むクァルテット浬。海外勢はアメリカ、韓国、イギリス、スイスなどから精鋭が集結する。
委嘱新作「フローティング・パーティクル」が課題曲に
第1部門3次ラウンドの課題曲として、作曲家酒井健治による弦楽四重奏曲 第2番「フローティング・パーティクル」が委嘱された。前回(2023年)に続き、コンクールのために新作を委嘱する試みが継続されている。
賞金は各部門とも1位250万円、2位120万円、3位80万円。加えて英国ブリテン・ピアーズ・アーツ賞、韓国ミュージック・イン・平昌賞、フランス・オランダ・ドイツからの国際特別賞が6つ用意されており、入賞団体には海外フェスティバルへの出演機会が開かれる。
「一般聴衆が賞を決める」フェスタ部門――今回から歌唱・舞も参加可能に
フェスタ部門は、ヴァイオリニストで教育家のユーディ・メニューイン卿の提唱により始まった、世界でも他に類を見ない音楽祭。2〜6人の自由編成アンサンブルが対象で、年齢制限なし・課題曲なし。クラシックのみならず民族楽器や伝統音楽も審査対象となる。
最大の特徴は、一般聴衆の投票によって賞が決まる審査方式。プロの審査員ではなく、会場に足を運んだ観客の感性がメニューイン金賞(賞金100万円)の行方を左右する。一般審査員は現在募集中で、締め切りは2026年4月7日(火)。
今回から新たに歌唱や舞も参加可能となり、クラリネット四重奏にヒップホップダンサーが加わる団体も名を連ねる。1次ラウンドは富山県高岡文化ホールと三重県文化会館で5月9日(土)に同時開催され、各会場8団体が出場する。
新設「Ensemble SHOWCASE」――全団体に披露の場を
第12回から新設された「Ensemble SHOWCASE」も注目ポイント。セミファイナルに進めなかった団体にも住友生命いずみホールでのコンサート出演機会を提供し、世界から集まった多様な音楽の披露と、参加団体同士の文化交流を促す。5月11日(月)と12日(火)の夜に各4団体が出演予定。
街に飛び出す地域プログラム
コンクール参加団体がホールを飛び出し、大阪市内で公演を行う地域プログラムも開催。5月20日(水)・21日(木)には読売テレビ 10 plaza(入場無料)で弦楽四重奏の参加団体が演奏するほか、5月21日(木)には今福音楽堂でピアノ三重奏/四重奏の参加団体によるコンサート(500円)が行われる。
チケット・配信情報
審査演奏のチケットは全日程・全席自由で500円。披露演奏会は全席指定1,000円。前売券は3月30日(日)販売開始。コンクール・フェスタともにYouTubeでの審査演奏ライブ配信も予定されている。
5月23日(土)には住友生命いずみホールで入賞団体披露演奏会、5月24日(日)にはサントリーホール ブルーローズ(東京)で優勝団体の披露演奏会が行われる。
詳細・一般審査員応募は公式サイトをチェックしたい。



