ポーランド・ワルシャワで開催されていた第19回ショパン国際ピアノコンクールは、現地時間10月20日深夜(日本時間21日早朝)に最終結果が発表され、日本から本選に進出していた桑原志織(30)が第4位に入賞、進藤実優(23)が入選を果たした。日本人の入賞は、前回2021年大会で小林愛実が4位に入って以来、4年ぶりの快挙となる。
1位エリック・ルー、2位ケヴィン・チェン
第1位にはアメリカのエリック・ルー(27)が輝いた。ルーは2018年リーズ国際ピアノコンクールの優勝者で、今回のショパンコンクールでも安定した技術と深い音楽性で審査員を魅了した。
第2位にはカナダのケヴィン・チェン(20)が入賞。若干20歳ながら成熟した演奏で聴衆を沸かせ、将来を嘱望される存在となった。


この動画を YouTube で視聴
3位ワン・ジートン、4位は桑原含む2名


この動画を YouTube で視聴
第4位には2名が選ばれる結果となった。東京都出身の桑原志織(30)と、中国のティエンヤオ・リュ(16)が同順位で並んだ。
桑原志織が中国16歳リュと同順位4位
桑原は本選最終日の最終演奏者として登場し、大会の大トリを務めた。17日間にわたる長い戦いを締めくくる重責を果たし、協奏曲を堂々と演奏。審査の結果、わずか16歳のリュと同順位の4位入賞という栄誉を手にした。桑原は予備予選を免除されて本大会から出場した実力者で、2次予選、3次予選を順調に勝ち抜いてファイナルに駒を進めていた。
同順位4位のリュは、コンチェルト賞も受賞。史上最年少クラスのファイナリストとして注目を集めていた。


この動画を YouTube で視聴


この動画を YouTube で視聴
5位ポーランド・マレーシア、6位米国
第5位には、ポーランドのピオトル・アレクシェヴィッチ(25)とマレーシアのヴィンセント・オン(24)が同順位で入賞した。


この動画を YouTube で視聴
第6位にはアメリカのウィリアム・ヤン(24)が入った。ヤンは2025年全米ショパンコンクールの優勝者として今大会に臨んでいた。


この動画を YouTube で視聴
進藤実優が入選、ジョージア・中国と並ぶ
愛知県大府市出身の進藤実優(23)は入賞には届かなかったものの、入選に名を連ねた。入選者は進藤のほか、ジョージアのダビド・クリクリ(24)、中国のティエンヨウ・リー(21)の3名。進藤は本選2日目に登場し、「準備した曲をすべて弾き終えることができてほっとした。リラックスして臨めた」と演奏後のインタビューで語っていた。


この動画を YouTube で視聴
コンチェルト賞は4位の16歳リュが獲得
特別賞も同時に発表され、コンチェルト賞は4位のティエンヤオ・リュ(中国)、マズルカ賞はイェフダ・プロコポヴィッチ(ポーランド)、ポロネーズ賞はティエンヨウ・リー(中国)、ソナタ賞は3位のワン・ジートン(中国)、バラード賞はアダム・カルドゥンスキ(ポーランド)がそれぞれ受賞した。
今大会には世界各国から84名が参加。10月2日の開会式から始まり、1次予選、2次予選、3次予選を経て、11名がファイナルに進出していた。5年に一度開催されるショパン国際ピアノコンクールは、1927年に創設された世界最高峰のピアノコンクールとして知られ、マルタ・アルゲリッチやクリスチャン・ツィメルマンら多くの巨匠を輩出してきた。
入賞者は10月21日からワルシャワで行われる入賞者ガラ・コンサートに出演するほか、2026年1月には日本公演も予定されている。