2025年11月3日(月・祝)、大牟田文化会館小ホールで行われた「第23回ありあけジュニアピアノコンクール」にてグランプリを受賞された徳留さん。今回は同コンクールをはじめ、これから音楽コンクールに挑戦する方に向けてお話を伺いました。
取材・文|編集部
自分にピッタリな音楽コンクールが見つかる!国内外の音楽コンクール情報や結果まとめをわかりやすくご紹介し、次世代の音楽家や音楽ファンの皆様に寄り添います。
プロフィール
徳留 璃(Ritsu Tokudome)
福岡市在住 / 福岡教育大学附属福岡中学校2年生
2歳より兄の影響でピアノを始める。
現在、吉田佳代氏、宮谷理香氏、菊地裕介氏に師事。
趣味・特技
読書、バトミントン
主な受賞・出演(抜粋)
ピティナ・ピアノコンペティション
第40回 連弾初級:入賞者記念コンサート出演
第41回 A2級:入賞者記念コンサート出演
第42回 全国決勝大会 連弾初級B:ベスト賞
第45回 全国決勝大会 B級:銅賞
第46回 全国決勝大会 C級・連弾中級A:ベスト賞(両級)
ショパン国際ピアノコンクール in ASIA(アジア大会)
第18回 幼児部門:入選
第21回 小学1・2年生部門:銅賞
第23回 小学3・4年生部門:金賞
第24回 小学5・6年生部門:金賞
音の夢 ピアノコンクール(全国大会・自由曲コース)
第10回 幼児部門:第1位・聴衆賞
第18回 中学部門:第2位
日本クラシック音楽コンクール(全国大会)
第32回 小学校高学年の部:入選
第34回 中学男子の部:入選
九州・山口ジュニアピアノコンクール
第30回 幼児部門:九州・山口音楽協会会長賞
九州新聞社ピアノコンクール
第2回 2歳コース:九州新聞社賞
鳥栖フッペルピアノコンクール
第30回 ジュニア部門Aコース(中学生の部):第3位
ヴェルデ音楽コンクール
第23回 中学部門(自由曲コース):銀賞
ありあけジュニアピアノコンクール
第23回(Aコース):グランプリ
共演
6歳時:ポーランド・シレジア・フィルハーモニー管弦楽団と共演
ありあけジュニアピアノコンクールを終えて
──コンクール、お疲れさまでした!終えた今のお気持ちをお聞かせください。
徳留
グランプリという身に余る光栄な賞をいただき、とても嬉しく、また驚いています。これまでの練習の成果が最高の形で発揮できたと感じており、大きな達成感を得ることができました。いつも御指導していただいている吉田佳代先生や、支えてくれる家族への感謝の気持ちでいっぱいです。
──なぜこのコンクールに挑戦しようと思われましたか?
徳留
2歳の頃から多くのコンクールに参加してきましたが、これまでに経験したことのないコンクールにも挑戦したいという気持ちがありました。また、審査員の先生方から個別に講評や今後のアドバイスをいただける機会があるという点に魅力を感じました。さらに、グランプリを受賞した際にはアンサンブルコンサートに出場できるということも、挑戦への大きなきっかけとなりました。
──自由曲は何を演奏されましたか?選曲理由も教えてください。
徳留
ショパンの「スケルツォ第2番」を選曲しました。幼い頃からショパンの曲が大好きで、この曲は特に憧れていた一曲でした。今回、吉田佳代先生にこの曲を勧められたときは、自分の想いと重なり大変嬉しく、すぐに挑戦することを決めました。
──コンクール準備期間について教えてください。
徳留
本格的に練習を始めたのは夏休み明けからです。毎日の自宅練習に加え、レッスンで細かいテクニック、楽曲の構成、込められた感情、音色などについて、深く追求したご指導をいただきました。レッスンで学んだ内容を一つ一つ何度も反復練習し、自分らしい音楽が表現できるように心がけて準備を進めました。
──練習をするにあたって、どのようなことに気を付けましたか?
徳留
練習では、自分の演奏を客観的に聴くことを特に意識しました。そして、自分が不安に感じたところや苦手な箇所を中心に何度も繰り返しました。また、曲の場面ごとの切り替えをはっきりとさせ、何よりも「ショパンらしさ」を表現できることを大切にしながら、日々の練習に取り組みました。
──本番当日のお気持ちをお聞かせください。
徳留
本番直前までは緊張していましたが、ステージに上がりピアノを弾き始めると、これまでの練習の成果を信じて、自分らしく演奏することができました。演奏中は、ホールの全体まで音色が響き渡ることを意識し、楽曲に込められた感情を表現することを心がけました。
──ありあけジュニアピアノコンクールに挑戦する方へのメッセージをお願いします。
徳留
もし演奏中にミスをしてしまっても、あまり気にせず、練習してきた成果を出し切ることに集中していただければ良いと思います。毎日の地道な努力は、必ず本番で報われます。自分を信じて頑張ってください。
──今後の目標、将来の夢などをお聞かせください。
徳留
将来の夢は、音楽を通して人々に感動を与えられるような人間になることです。今回の受賞は、その夢への大きな一歩となりました。これからも感謝の気持ちを忘れずに、様々なことに挑戦し、成長していきたいです。
●2026年1月11日(日)「第23回ヴェルデ音楽コンクール受賞者記念コンサート」
会場:福岡市立早良市民センター
●2026年3月22日(日) 「第23回ありあけジュニアピアノコンクール受賞者特典コンサート」
会場:大牟田文化会館
インタビューを終えて──編集後記
徳留さまのお話からは、グランプリ受賞の謙虚な喜びと、最高の形で実力を発揮できた自信が強く伝わってきました。挑戦のきっかけは「新しいコンクールへの意欲」と、グランプリ後のアンサンブルコンサートという具体的な目標でした。選曲されたショパンの「スケルツォ第2番」への強い憧れや、「ショパンらしさ」を追求する練習姿勢からは、プロフェッショナルな視点を感じました。
本番で「練習の成果を信じて自分らしく演奏できた」という言葉は、地道な努力が結実した瞬間の清々しさを表しています。また、「地道な努力は必ず本番で報われる」という力強いメッセージには説得力があります。
「音楽を通して人々に感動を与えられる人間になる」という大きな夢に向け、今回の受賞を大きな一歩と捉え、さらなる成長を誓う徳留さまの今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。お忙しいところありがとうございました。
ありあけジュニアピアノコンクールの結果については下記からご覧ください。


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