ワルシャワと日本の時差は7時間です。現地時間9月30日(火)17時(日本時間10月1日(水)0時)から、記者会見と演奏順の抽選会が行われ、その模様はライブ配信されました。予備予選には日本人ピアニストが24名出場し、うち13名が見事本大会(1次予選以降)への出場を決めました。そこで今回は、本大会に進出する13名の日本人ピアニストを演奏予定順にご紹介します。世界を舞台に活躍する彼らのこれまでの歩みを知り、一緒に熱いエールを送りましょう。
10月3日(金)18:00 牛田智大(Tomoharu Ushida)
Nocturne in B major Op. 62 No. 1
Etude in C major Op. 10 No. 1
Waltz in A flat major Op. 42
Barcarolle in F sharp major Op. 60
1999年10月16日生まれ。前回に続く出場。幼少期を中国・上海で過ごし、3歳でピアノを始め、2012年(12歳)には日本人クラシックピアニストとして史上最年少でCDデビュー。現在は、ショパンコンクール審査員のピオトル・パレチニ氏に師事するため、フレデリック・ショパン音楽大学(ワルシャワ)に在籍し、研鑽を積む。※国際コンクール実績枠の予備予選免除で、本戦(1次予選)からの出場
10月3日(金)25:30(翌日4日(土)1:30) 山縣美季(Miki Yamagata)
Nocturne in E major Op. 62 No. 2
Etude in A minor Op. 10 No. 2
Ballade in F minor Op. 52
Waltz in A flat major Op. 42
2002年生まれ、神奈川県鎌倉市出身。前回に続く出場。東京藝術大学を卒業し、現在は同大学院に在学しながら、パリ国立高等音楽・舞踊学校にも在籍。これまでに、第89回日本音楽コンクール ピアノ部門で第1位を始め、第44回ピティナ・ピアノコンペティション特級ファイナル入選など、数多くの国内コンクールで最高位を獲得し日本の若手実力派として注目されている。
10月3日(金)26:00(翌日4日(土)2:00) 山﨑亮汰(Ryota Yamazaki)
Nocturne in C minor Op. 48 No. 1
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Etude in C major Op. 10 No. 1
Ballade in G minor Op. 23
1998年生まれ、福島県郡山市出身。7歳でピアノを始め、2014年には、ピティナ・ピアノコンペティション特級で史上最年少タイの15歳でグランプリ(聴衆賞・文部科学大臣賞も併せて受賞)に輝く。また、2016年にはクーパー国際コンクールで日本人初優勝、2023年には権威あるブゾーニ国際ピアノコンクールで第3位を受賞するなど、国際的な実績を重ねている。現在はアメリカ・ロサンゼルスのコルバーン・スクールにてファビオ・ビディーニ氏に師事し、研鑽を積む。
10月5日(日)27:30(翌日6日(月)3:30) 小林海都(Kaito Kobayashi)
Etude in B minor Op. 25 No. 10
Nocturne in B major Op. 62 No. 1
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Ballade in G minor Op. 23
1995年生まれ、神奈川県横浜市出身。上野学園高等学校卒業後、ベルギーのエリザベート王妃音楽院でマリア・ジョアン・ピリスに、その後スイスのバーゼル音楽院でクラウディオ・マルティネス=メーナーに師事し、ヨーロッパを中心に研鑽を積む。2021年のリーズ国際ピアノコンクールで第2位と最優秀室内楽演奏賞を受賞(日本人歴代最高位となる快挙)。さらに2024年にも浜松国際ピアノコンクールで第3位に入賞するなど、国際的な実績を重ねる。※国際コンクール実績枠の予備予選免除で、本戦(1次予選)からの出場
10月5日(日)28:30(翌日6日(月)4:30) 桑原志織(Shiori Kuwahara)
Etude in A minor Op. 25 No. 11
Nocturne in B major Op. 9 No. 3
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Ballade in F minor Op. 52
1995年生まれ、東京都出身。東京藝術大学を首席で卒業後、ドイツのベルリン芸術大学大学院にて研鑽を積み、現在は国家演奏家資格課程に在籍。2019年ブゾーニ国際ピアノコンクール、2021年ルービンシュタイン国際ピアノコンクール、2025年エリザベート王妃国際音楽コンクールでいずれも第2位を獲得し、その全てで日本人史上最高位の快挙を達成。※国際コンクール実績枠の予備予選免除で、本戦(1次予選)からの出場
10月6日(月)17:00 京増修史(Shushi Kyomasu)
Etude in G sharp minor Op. 25 No. 6
Nocturne in E major Op. 62 No. 2
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Fantasy in F minor Op. 49
1996年生まれ、宮城県仙台市出身。前回に続く出場。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を首席で卒業し、同大学院修士課程も修了するなど、日本の音楽教育の最高学府で研鑽を積む。2021年の第18回ショパン国際ピアノコンクールに本大会から出場(2次予選進出)しディプロマを獲得、第60回全東北ピアノコンクール第1位・文部科学大臣賞受賞。国内外の舞台で活躍中。
10月7日(火)17:00 中川優芽花(Yumeka Nakagawa)
Etude in G sharp minor Op. 25 No. 6
Nocturne in B major Op. 62 No. 1
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Ballade in A flat major Op. 47
2001年生まれ、ドイツ・デュッセルドルフ市育ち。2019年にロベルト・シューマン国際青少年ピアノコンクール優勝、2021年クララ・ハスキル国際ピアノコンクールにて優勝および聴衆賞受賞。現在、ドイツのフランツ・リスト・ワイマール音楽大学に在籍し、グリゴリー・グルズマン氏に師事。
10月7日(火)17:30 中島結里愛(Yulia Nakashima)
Etude in C major Op. 10 No. 1
Nocturne in E flat major Op. 55 No. 2
Waltz in A flat major Op. 42
Ballade in F minor Op. 52
2009年12月生まれ、岡山県出身。現在、東京藝術大学音楽学部附属高等学校1年。幼少期よりピアノに親しみ、9歳からはくらしき作陽大学モスクワ音楽院特別演奏家コースのプレ・カレッジ生としてモスクワ音楽院教授陣の指導を受ける。ショパン国際ピアノコンクール in Asia プロフェッショナル部門で史上最年少銀賞、ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan 特級部門で史上最年少グランプリを受賞するなど、多数の国内外コンクールで年齢制限のない部門で最高位を獲得。
10月7日(火)18:30 西本裕矢(Yuya Nishimoto)
Etude in A minor Op. 10 No. 2
Nocturne in E major Op. 62 No. 2
Waltz in A flat major Op. 42
Fantasy in F minor Op. 49
2002年生まれ、香川県高松市出身。東京藝術大学附属高等学校を卒業後、同大学で青柳晋氏に師事し、現在は大学院修士課程に在籍。2014年にはピティナ・ピアノコンペティション特級でグランプリ(当時の史上最年少タイ)に輝く。近年では、2024年3月に第68回コシチュシュコ財団ショパン国際ピアノコンクール(ワシントンD.C.)で第1位優勝とシマノフスキ賞を受賞。さらに同年3月には第30回エピナール国際ピアノコンクール(フランス)でも満場一致で第1位優勝(日本人男性初)を果たす。
10月7日(火)20:00 小野田有紗(Arisa Onoda)
Etude in G sharp minor Op. 25 No. 6
Nocturne in C minor Op. 48 No. 1
Waltz in A flat major Op. 42
Ballade in G minor Op. 23
1996年生まれ、三重県四日市市出身。東京藝術大学附属音楽高等学校に入学後、16歳で渡米しジュリアード音楽院に奨学生として入学、高校を飛び級で卒業。その後渡英し、英国王立音楽院を首席で卒業するなど、早くから国際的な環境で研鑽を積む。ピティナ・ピアノコンペティションで複数の級で金賞を受賞したほか、ポーランドのジュリウス・ザレブスキ国際音楽コンペティションで日本人初の第1位および全カテゴリーグランプリを獲得。現在、ニューイングランド音楽院にてダン・タイ・ソン氏に師事。
10月7日(火)25:30(8日(水)1:30) 島田隼(Jun Shimada)
Etude in B minor Op. 25 No. 10
Nocturne in C minor Op. 48 No. 1
Waltz in E flat major Op. 18
Ballade in F major Op. 38
2005年生まれ、東京都出身。12歳で渡米。ニューヨークのジュリアード音楽院プレカレッジに在籍し、ハン・クァン・チェン氏らに師事しながら研鑽を積む。2023年ハートフォード・ショパン国際ピアノコンクールで第1位を獲得したほか、マンハッタン国際ピアノコンクール(ヤングアーティスト部門)で金賞を受賞。
10月7日(火)26:30(8日(水)2:30) 進藤実優(Miyu Shindo)
Etude in G sharp minor Op. 25 No. 6
Nocturne in D flat major Op. 27 No. 2
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Ballade in F minor Op. 52
2002年生まれ、愛知県大府市出身。モスクワ音楽院付属中央音楽学校を卒業後、現在はドイツのハノーファー音楽演劇メディア大学に在籍。アリエ・ヴァルディ氏に師事。2021年の第18回ショパン国際ピアノコンクールでセミファイナル(3次予選)に進出、第45回ピティナ・ピアノコンペティション特級で銀賞・聴衆賞、第76回ジュネーブ国際音楽コンクールでセミファイナリストになるなど、国際的な実績を多数持つ。
10月7日(火)27:00(8日(水)3:00) 東海林茉奈(Mana Shoj)
Etude in A minor Op. 25 No. 11
Nocturne in D flat major Op. 27 No. 2
Waltz in A flat major Op. 34 No. 1
Ballade in F minor Op. 52
1997年生まれ、兵庫県出身。東京藝術大学を卒業し、同大学院修士課程を修了。大学院では「ショパンの演奏美学」をテーマに研究を行うなど、ショパンへの深い理解を培う。国内ではピティナ・ピアノコンペティションF級金賞、G級銅賞、ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan 特級グランプリなど、数々のコンクールで優勝・入賞を果たした。現在はポーランドに留学し、ワルシャワを拠点に活動。ショパンコンクールの審査員を務めるカタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン氏の指導も受ける。