クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール 2025年 結果まとめ

クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール2025結果まとめ

コンクール名の由来であるクララ・ハスキル(1895〜1960)は、ルーマニア出身の名ピアニストです。彼女の偉業を讃え、1963年にスイス・ヴヴェイで創設された「クララ・ハスキル国際ピアノコンクール」は、隔年で開催されています。2025年9月5日、ヴヴェイのル・ルフレ劇場で行われた決勝には、世界各国からの133名の応募者の中から選ばれた若手ピアニスト3名が出場し、それぞれ協奏曲を披露しました。本記事では結果まとめをお伝えします。

クララ・ハスキル国際ピアノコンクールの概要については下記をご覧ください。

目次

クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール 2025年 結果まとめ

決勝(本選)出演者と曲目
シモン・ハージェ(ドイツ):ベートーヴェン《協奏曲第4番》G Op.58
ポール・ルコック(フランス):ベートーヴェン《協奏曲第3番》c Op.37
チョン・スンホ(韓国):ショパン《協奏曲第2番》f Op.21

クララ・ハスキル賞(グランプリ)/聴衆賞

ポール・ルコック(フランス)

Final 2025 : PAUL LECOCQ
演奏曲:ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第3番》ハ短調 Op.37

パリ国立高等音楽院 にてクレール・デザートとロマーノ・パロッティーニに師事 。フランスで幅広い研鑽を積み、 権威あるコンクール(ピエール・バルビゼ、ピアノ・キャンパス、ユーレジオ)で受賞歴あり。フランスの主要な音楽祭への出演や、国内外のオーケストラとの共演も多数。

オーケストラ賞

最終ラウンド終了後、オーケストラのメンバー全員が投票を行い、受賞者を選出。
2025年に初めて授与されるこの賞には、ツェルマット音楽祭のアカデミー室内楽コンサートの一環として、同音楽祭の次回開催への招待が含まれる。

シモン・ハージェ(ドイツ)

Final 2025 : SIMON HAJE
演奏曲:ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第4番》ト長調 Op.58

6歳でピアノを始め、数々の国際コンクールで第1位を獲得。現在はケルン音楽舞踊大学で学士号取得を目指す。

チルドレンズ・コーナー賞

ヴヴェイ音楽院の子ども審査員が選出

チョン・スンホ(韓国)

Final 2025 : SEUNGHO CHUNG
演奏曲:ショパン《ピアノ協奏曲第2番》ヘ短調 Op.21

2010年生まれ、新進気鋭の若き神童。2022年の韓国ショパンコンクール、2021年のリストコンクール、2024年のアジア・チャイコフスキー大賞で第1位を獲得。

モダン・タイムズ賞

クララ・ハスキルとチャールズ・チャップリンの友情にちなみ創設。コンクール委嘱新作の最優秀演奏に授与。2013年以降、毎回新作を委嘱。クララ・ハスキルの現代音楽への情熱を反映。
2025年はサム・パーキン作曲の委嘱作品「Le Monde des Adultes(大人の世界)」の最優秀演奏に贈られる

受賞者:ド・ヨンス(韓国/準決勝進出者)
ソウル出身。若手天才アカデミーを経て、韓国有数の音楽大学で研鑽。主要コンクールでの入賞多数。著名オーケストラと共演。国内各地の音楽祭に出演。室内楽にも注力し、ピアノ三重奏で上海音楽祭に招待。イタリア・アマルフィ、米国・アスペン各音楽祭に出演、アスペン協奏曲コンクール優勝。Young Virtuosos 2023 受賞、ヤマハ・ライジング・アーティスト選出。現在、ソウル国立大学・ヒ・ソンジュ教授に師事し高等研究中。

作曲家:サム・パーキン(Sam Perkin)
仏系アイルランド人作曲家。CITコーク音楽院、リヨン音楽院卒。クラシックと実験的手法を融合し、「驚きと驚異」を主題に探究。2017年アイルランドの「Next Generation Artists」奨学金受賞。今回、初めて委嘱作曲家本人が全25名の演奏を客席で聴取し、審査員へ助言。

クー・ド・クール賞

ジュネーブ大学・音楽学学生審査員が選出

アンナ・アヴラミドゥ(準決勝進出者)

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