仙台国際音楽コンクールピアノ部門が6月14日開幕!出演者と配信について

© 仙台国際音楽コンクール(公式X投稿)
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2025年6月14日から29日まで、仙台市青年文化センターで第9回仙台国際音楽コンクールピアノ部門が開催される。今回は過去最多となる445名の応募者から厳選された44名の若手ピアニストが、世界最高峰の舞台で技術と音楽性を競い合う。

応募者数過去最多を記録した注目度抜群のコンクール

2001年の創設以来、3年に1度開催されている仙台国際音楽コンクールは、今回で9回目を迎える。ピアノ部門では、これまでにユジャ・ワン(第1回・第3位)、津田裕也(第3回・第1位)、そして2021年ショパン国際ピアノコンクール優勝者のブルース・リウ(第6回・第4位)など、世界的に活躍するピアニストを輩出してきた。

第8回(2022年)では、入賞者のその後の活躍が目覚ましく、ジョージ・ハリオノがチャイコフスキー国際コンクールで第2位(2023年)、ヨナス・アウミラーが浜松国際ピアノコンクールで第2位(2024年)を獲得するなど、若手ピアニストの登竜門としての地位を確立している。

13の国と地域から集結した多彩な才能による国際的競演

今回のピアノ部門には、43の国と地域から計445名の応募があり、提出された動画による予備審査を経て、13の国と地域から44名の精鋭が選ばれた。出場者の中には、現在開催中のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール出場者(ツァイ・ヤンルイ、エリア・チェチーノ)や、10月のショパン国際ピアノコンクール本大会出場者(ウ・チュンラム)も含まれており、前回以上の熾烈な争いが予想される。

期待の日本人若手9名の挑戦

日本からは9名の実力派ピアニストが出場する。中でも注目は、2023年東京音楽コンクール優勝者の佐川和冴、ショパン国際ピアノコンクール予備予選で健闘を見せた辻本莉果子、エットーレ・ポッツォーリ国際コンクールで最高位を獲得した島多璃音らの実績ある若手たちだ。

さらに、現在ウィーン国立音楽大学に学ぶ岸本隆之介、宝塚ベガコンクール優勝者(2024年)の森永冬香、カントゥ・ピアノとオーケストラのための国際コンクール第2位(2023年)の木本秀太なども名を連ね、層の厚い日本勢の活躍が期待される。

最年少出場者として話題の天野薫(小学6年生)は、昨年のピティナPre特級部門で銅賞を受賞するなど、その伸びやかな情感と演奏の完成度の高さで注目を集めている。

協奏曲中心の課題設定が生む他では見られない演奏体験

仙台国際音楽コンクールの最大の特徴は、課題曲を協奏曲中心に据えていることだ。セミファイナルではモーツァルトのピアノ協奏曲第15番~第19番から1曲、ファイナルでは第20番~第22番、第24番、第25番、第27番から1曲をオーケストラと共演する。

特にセミファイナルで演奏される5曲は演奏機会があまり多くない作品で、ヴィルトゥオーゾとしての華やかな能力だけでなく、アンサンブル的にしっかりと作品を捉える構築性や古典的な作品への造詣が求められる。

審査委員長は作曲家でピアニストとしても知られる野平一郎が務め、副審査委員長にはショパンやロン=ティボーなど多くの国際コンクールで審査委員を務める海老彰子、フランスの名ピアニスト・ジャック・ルヴィエが就任している。

YouTube無料配信・オンデマンド対応で世界中から視聴可能

コンクール期間中は、予選から表彰式、ガラコンサートまでの全演奏が[仙台国際音楽コンクール公式YouTubeチャンネル]でライブ配信される。また、演奏日の翌日以降、期間限定でオンデマンド配信も行われるため、世界中のクラシックファンがリアルタイムまたは後日視聴で楽しむことができる。

開催スケジュール

 予選:6月14日(土)~16日(月)各日10:00~(独奏)

– セミファイナル:6月20日(金)18:00~、21日(土)・22日(日)各日14:00~(オーケストラと協奏曲)
– ファイナル:6月26日(木)・27日(金)各日18:00~、28日(土)15:00~(オーケストラと協奏曲2曲)
– 入賞者記念ガラコンサート:6月29日(日)14:00~

世界が注目する若手ピアニストたちの熱演が、杜の都仙台で繰り広げられる2週間。次世代のスターピアニスト誕生の瞬間を見逃すことのないよう、ぜひライブ配信でお楽しみいただきたい。